小学3年生の保護者様 必見!!
あまりのあるわり算についての注意事項①
教育産業の裏事情にもかかわるけっこう衝撃的な内容です。
さらに、これから先、勉強のできる子になれるかどうかについての重要な考察を述べています。
とてもためになる内容なので、ぜひご覧ください。
結論を1つ、先に言っておきます。
わり算の筆算を習うのは4年生です。
3年生の段階で筆算は習いません。
ですから、例えば53÷6という計算で、六八48、六九54だと53を超えてしまうので商は8、そのあと53-48の計算は頭の中で暗算でやるようにということです。
あまりのあるわり算でつまづく子が多いというのは、このひき算の暗算ができないからです。
ですから、もっともな話といえばもっともです。
しかし、これは戦後文部省が意図をもってこうしてきたことです。
3年生の段階では筆算は教えず、商とあまりがともに1ケタの範囲では自由自在に数を解釈できるようにし、それにより四則の計算や数そのものの理解を深める。そして4年生になってから筆算を導入し、より多くの状況でわり算を使えるようにする。
まったくもって理にかなった方針でありますし、私も大賛成です。
あの「ゆとり教育」のときですら、このわり算の計算のカリキュラムは維持されました。
ここで、このような疑問を持たれた方もいるでしょう。
あれ?塾でもらった教材や、市販の問題集には3年生でもわり算の筆算のってるよ。
その通りですね。
ひじょうに多くの教材で、3年生内容のもののはずなのに「発展」などの名前を付けて筆算を取り扱っています。
それはなぜでしょうか?理由はとても簡単です。
小学3年生にひき算の暗算をするのは大変だからです。
今までひき算は筆算でていねいにやるように言われていました。ですから、お子さんたちにとっては初めての挑戦です。
ここで、ご自分が塾を経営する立場に置いて考えてみてください。
1コマあたりの児童数は2人、3人、あるいはもっと複数で5~30人程度、どれくらいでもいいです。
小学3年生で、先ほどの53÷6の計算にともなう53-48の暗算を最初からすらすらできる子なんてほとんどいません。
いないこともないですが、特別な進路を考えでもしていなければこういう子はこの段階で塾にはこないでしょう。
1人の先生ですべての子に53-48の暗算をできるように導くのは難しいことです。
とても教室を回しきれません。
筆算をおしえて、機械的にできるようにして初めて教室が回ります。
(特別な方法論を使ってまわしているところもありますが、本質的には同じ考え方です。)
市販の問題集も同じです。
情報過多のこの時代に、親御さんの手間がかえってかかるようなものは売れません。
「発展」という名前で筆算をのせておけば、それを使って筆算を教えそのあとお子さんに自動的に進めさせることができます。
でも、それでいいのでしょうか?
いいわけは、ありません。
この時期のお子さんに、知識の吸収の点で心配することはありません。
子供なんて、ほっておいてもどんどん知識を吸収していきます。
この時期、大切なことは、
←筆算
これなら頭を使わずに機械的に、どんどんさばけます。
頭(脳)の使い方を、練習・特訓することです。
そのために、この小学3年生であまりのあるわり算の練習をするのです。
しっかり練られ、歴史の中で研ぎ澄まされてきたカリキュラムです。
どんなに能力が高い一個人が出てきたとしても、それを否定することは不可能です。
考えてみてください。すごいよいことだと思いませんか?
お子さんは、頭の中にしっかり「48」という数字をストックして、それを「53」からひけるようになるのです。
簡単にはできるようにならないお子さんも多いでしょう。
しかし、ですからこそ計算力にとどまらずお子さんのさまざまな能力をはぐくむことになります。
でも。。。うちの子、そんなに頭よくないから…
なんて言わないでくださいね。
いや。ですからこそ頭を良くするためにトレーニングしましょう。
筆算を教えないで、頭の中であまりを出せるようになるまでがんばってください。
想像してください。2人の能力が同じくらいのお子さんがいたとします。
1人は、小3で筆算をおしえられ何も考えずに自動的に「あまりのあるわり算」ができるようになりました。
もう1人は、時間をかけていっしょうけんめい頭を使ってウン、ウンうなりながら「あまりのあるわり算」の答えを求めています。
この後のパフォーマンスにどういう差が出てくるか?明らかですよね。
繰り返します。
この時期、知識の吸収なんて気にしなくていいです。ほっておいても大丈夫です。
頭(脳)、もう少し具体的に言うと「考える力」を育てること。これこそ重要です。
「うちの子、そんなに頭よくないから…」と控えめにおっしゃった親御さん、勉強が「できる」「できない」なんてこれから決まることです。
むしろ「そんなに頭がよくない」と思われているのなら、それこそ「考える力」を育てましょう。
どんなお子さんも無限の可能性を持っています。
その可能性をつぶすようなことだけはしてはいけないと考え、この事業を進めています。
それでは、あまりのあるわり算をご家庭でどのように教えればよいか
その案内を現在作成中です。
他の学年の指導上の注意点も冊子にする予定です(これも無料配信予定です)。
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